事業再構築補助金の全貌:第13回公募の特徴と採択成功の秘訣


事業再構築補助金が公募開始!?
今回が最後なの?

 

終了したと思われていた事業再構築補助金の、第13回公募が開始されました。

今回が最後のため、検討している方はチャンスです!

1. 事業再構築補助金の概要

1.1 目的と背景

事業再構築補助金は、中小企業や中堅企業が新しい事業に挑戦し、経済の活性化を図るために設けられた制度です。

特に、新型コロナウイルスの影響で収益が減少した企業が、新規事業や業態転換を行う際の支援を目的としています。

なお今回の公募(第13回)が、最終公募となります。

1.2 対象となる事業者の条件

補助金の対象となる事業者は、中小企業や中堅企業で、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

別途補助対象要件が、各事業類型毎に設けられています(1.3 補助額・補助率を参照)。

・ 新規事業や業態転換、事業再編に取り組む具体的な計画を有していること
・ 事業計画書を金融機関等(銀行、信金、ファンド等)や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること

1.3 補助額・補助率

補助金の額は事業規模や内容に応じて異なります。成長分野進出枠(通常類型)の場合、補助金額は最大6,000万円、補助率は1/3から2/3と、大規模な設備投資や新規事業開発に大きな助けとなります。

1.4 対象経費

事業再構築補助金では、以下のような経費が対象となります。ものづくり補助金とは異なり、建物費が対象となるため使い勝手が良い補助金です。

・ 建設費(工場や店舗の新築や改修にかかる費用)※新築の場合は必要性が認められた場合のみ
・ 設備費(新規設備の導入にかかる費用)
・ システム導入費(デジタル技術の活用を目的とした投資)

1.5 スケジュール

第13回事業再構築補助金の公募期間は、2025年1月10日から3月26日までです。この期間中に必要な書類を整備し、申請書類を準備する必要があります。

2. 第13回事業再構築補助金の特徴と変更点

2.1 申請枠の一部廃止

第13回公募では、コロナ回復加速化枠(通常類型)とサプライチェーン強靱化枠が廃止されました。

しかし第12回公募での申請数は、合計で全体の20%未満のため、大きな影響は無いと思われます。

2.2 事前着手制度の完全廃止

通常、補助金は採択後に事業の開始(建物や設備等の発注・支払)が原則です。しかし事前着手制度を利用すると、公募要領で指定された日以降に着手した経費が補助対象となります。第13回公募では、事前着手制度が完全廃止となりました。そのため補助事業の開始は、交付決定後(通常であれば6月以降)となります。

2.3 加点項目の追加

新たに加点項目が追加された「成長加速マッチングサービス」は、企業間や専門家との連携を促進する取り組みです。

このサービスに登録するだけで加点評価を受けられるため、採択率を高める効果的な手段ですので、可能な限り対応することをおすすめします。

3. 新潟企業の採択事例

新潟県内では、一般的な採択事例の他、地元の農産物や地域特性を活かした事業も採択されています。

例えば、地場産食材を使用したお酒の〆用ジェラートの製造・販売し、地域ブランドの価値を高めた事例が挙げられます。

・ 地場産食材を使用したお酒の〆用ジェラートの製造・販売
・ 温泉旅館から湯沢町の地域ニーズに応えたレストランへの事業再構築
・ 豪雪地帯における克雪住宅というニッチ分野における顧客に合わせた提案と施工
・ マイクロブルワリー事業進出による成長戦略への転換
・ 地域特産品を活かした弥彦村コンテナ型製造直売事業

4. 事業再構築補助金がオススメの企業

4.1 新事業に挑戦する企業

事業再構築補助金は、新規事業や業態転換を計画している企業に最適な支援制度です。

特に、コロナ禍による事業環境の変化に対応し、新たな市場や顧客層を開拓したい企業にとって大きな助けとなります。

4.2 新事業に建物が必要な企業

他の補助金(ものづくり補助金等)では、建物費が対象外であることがほとんどです。

一方で事業再構築補助金は、工場や店舗などの新築・改装に係る建設費も対象となるため、新事業に工場や店舗拡大を必須な場合に特におすすめです。

5. 応募準備のためのスケジュールとチェックリスト

5.1 スケジュール策定のポイント

事業再構築補助金のスケジュールは、通常、申請締切から採択結果発表まで数か月を要します。

申請準備期間中に、事業計画書や必要書類の完成を目指すため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。

5.2 必要書類とその準備方法

補助金申請には、事業計画書、収支計画、財務資料などが必要です。

特に、事業計画書には具体的な目標や達成方法を明記する必要があり、説得力のある内容が求められます。

5.3 専門家や支援機関の活用術

商工会議所や認定支援機関を活用することで、申請プロセスをスムーズに進めることができます。

これらの機関では、アドバイスや書類作成支援を提供しており、多くの企業が活用しています。

6. 事業計画策定の書き方

事業計画書は、補助金審査の中核となる書類です。

公募要領に記載された「書面審査(審査項目)」を参考に、明確な課題設定と、その解決策としての新規事業の魅力をわかりやすく記述することが重要です。

7. 採択に必須な加点とは

7.1 加点とは

事業再構築補助金の審査では、一定の要件を満たすことで、審査時の加点となり、採択率を高めることが可能です。

近年、採択率が低下している再構築補助金では、特に激しい競争が予想される中で、この加点は申請成功の鍵を握る重要な要素となります。

7.2 事業再構築補助金における加点項目

・ 「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトにおいて宣言の公表
・ 「成長加速マッチングサービス」において会員登録を行い挑戦課題を登録

8. まとめ

事業再構築補助金は、企業が新しい成長の道を切り開くための強力な手段です。

第13回が「最後」と言われる中、早めの準備と適切なサポートを活用することで、チャンスを最大限に生かしましょう。

成長資金あんしんコンサルタント 小林 和之

成長資金あんしんコンサルタント 小林 和之

80社以上の中小企業の資金調達を支援し、新工場建設・設備投資・生産性向上を通じて、企業の成長を支援。

「社長が安心して事業成長に集中できる環境を作る」ことを使命として、補助金や融資をフル活用した資金調達で、企業の成長を後押しする。

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